子どもの歯の外傷について

今回は子どもの歯の外傷についてお話したいと思います。

子どもは保育園や幼稚園、または小学校などで遊んでいるときに転んだり、遊具から落ちたり、ぶつけたりすることがあります。その時に歯や歯ぐきを強く打ったり、唇を切って出血したり、歯が欠けてしまったり、ぐらついてきたということで受診されます。

特に小さい子どもは転倒しやすいので、前歯を打ってしまいます。

ぶつけた時に多いのが、歯の亜脱臼(脱臼の一歩手前の状態)からくる動揺(ぐらつく状態)ですが、多くの場合はぶつけた歯を安静に保ち、経過観察で様子を見ていけば、徐々に動揺はおさまり落ち着いていきます。

しかし動揺が激しい場合は、周りの歯を使い、動揺している歯を固定することもあります。

また、ぶつけた衝撃の影響で、歯の中の神経が死んでしまったりすると、歯の色が変わってしまうこともあります。

歯の色が変わってしまうことは、ぶつけてから2~4週間後に現れることが多いのですが、色は茶褐色になってきます。元の色に戻ることもあります。色が変わっても、子どもの場合はそのまま経過観察していけば、乳歯の場合は問題なく永久歯と抜け替わることもありますが、歯ぐきが腫れてきた場合や、痛みが出てきた場合は治療が必要なときもあります。

歯をぶつけた時は、様々な症状と治療の経過があるので、生え代わるまでは、おうちの方や医院で注意深く観察を続けてあげることが大切だと思います。

 

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